いい子じゃなくてもいい

夜11:00まで働いて、緊急なメールは必ずその場で返した。「いつでも対応できる◯◯さん」として仕事に全力を注いだ。頑張り続ければ出世出来ると思ったけど、出世にあまり重きはおいてなかったから自分の納得のいくような仕事ができればいいと思っていた。もちろん昇進したほうが自分のやりたいことを実現できるのはわかっていた。男性なら「私は実力あるので昇進して当然ですよね」とか「子供が結婚したのでお願いします」なんて普通に言えたりする。でも、女性は絶対に言わない。給料の交渉においてもそう。いい子に思われたいから、無理な要望はしない。女子ならこんな我慢は小さい頃から訓練されてきた。

男の子なら「やんちゃね〜」で済む場面でも女の子は「いい子」としてかわいがられなきゃいけない。「もっと稼げ。もっと大きくなりなさい」といった男の子に向けられるそんな期待とは真逆な、他者の期待に沿いなさいという期待。女子は他者に認められることを気にしなければいけない。女の子にとっての男の子、女性にとっての男性は常に自分よりビッグな存在で、年を重ねるにつれ、その息苦しさが増していく。

結局、根本は小さい頃から「自分が」ではなくて「相手」に何かをしてもらう、という考え方が染み付かされていること。主体ではなく、対象として生きる。彼氏と社会問題や仕事についてなら話せるが、「今日一日何がしたい?」という一言に対して、答えられない。夫婦別姓もそうだ。男性が主体で女性が対象。日本の社会の根本はここ。

(30代女性)