“良妻賢母に努める私”より、“ありのままの自分の私”

父は古い考えの持ち主で、「女は学をつけるより、花嫁修行をして結婚するのが当たり前だ」というような考えを幼い頃から聞かされて育ち、その考えに反発していたにもかかわらず、気づけば、結婚して家で専業主婦をしていた。

「妻」として、「母」としての役割をかなり完璧にこなしてきたけれど、ある時、自分自身のための人生を歩んでいないことに気づいた。すっかり忘れていた「本来の私」って何? 自分のやりたいことって何だろう?って。

本当の自分と親の考える女性像との兼ね合いをつけるため、自分の気持ちを抑えながら、人生を歩んできたけれど、本当はビジネススキルを身につけ、自分の名前で仕事がしたかった。20代後半で大学に編入し今まで経験してきた分野について深く学び、その世界でキャリアアップしていこうと思った。ちょうど、その頃、その私を応援してくれるという夫と結婚したが、気がつくと、夫の望む専業主婦になっていた。夫は、「女性は家にいて、自分のために尽くすもの」という考えで、自分のことばかりで、「妻の気持ちを尊重する」ということに全く気がいかない。自分の気持ち、考えを強く主張しないうちにすっかり私の望む人生ではなく、夫自身が望む人生の中で生きていた。しかも、その中にいるとそれが何の疑問もない普通の生活となっていた。

しかし、ある時、ふと気づいた。

“家事を完璧にこなす私の後ろ姿”よりも“母がありのままで自分らしいことをして活き活きとしている私”の方が、子どもたちも嬉しいはず。 子供達から見たら、いわゆる、一般的な母親ではないかもしれないけれど、母が活き活きとしている後ろ姿を見て育って欲しいと願う。

(40代女性)